鞭の痛さと使う意味を考える

どうも、馬ーテンダーです。

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前回の記事で短鞭と長鞭の基本的な違いについて解説したのですが
そこでも軽く触れた「鞭の使い方」と「鞭の痛さ」について。

実際に鞭を使う場面から
馬にとっての鞭の位置づけや、具体的な振り方などを詳しく解説していきます。


鞭を使う場面とは

どんな時に鞭を使うように言われるのか。
それは、乗り手にできる最強の脚まで使っても馬が動かない時が多いと思います。

つまり鞭は最強の脚よりも強い、最後の切り札

鞭すらも馬に舐められてしまったら人間に残された武器はありません。
いわば絶対に譲れない、最後の砦です。


一発で決める気持ちで使う

ここからは使用機会の多い短鞭で考察を進めていきます。
鞭を舐められないためにも、使うときは思い切りビシッと使ってください。

最強の脚を使っても動かなかった馬です。
遠慮がちな中途半端な力で、中途半端なプレッシャーを与えても動きません
むしろ鞭で叩き続ける回数が増え、それだけ長く馬を苦しめることにもなります。

しかも中途半端なプレッシャーに慣れて馬が鞭を舐めるようになると
その先ずっと、叩かれる機会が増えかねません。

 

叱るときは一回で行動を正せるように、ビシッと決めて
馬が動いたらすぐにリリースする
方が、実は馬にとって優しい行動です。

馬にも人にも負担の少ない関係を築くために
鞭を「使われたら嫌だなあ」と馬が思う道具にしておきましょう。


鞭の具体的な使い方

鞭は極力長く持つ

短鞭でも長鞭でも、鞭を長く持つほど、てこの原理によって威力と効果を発揮できます。
なるべく持ち手の端の方を持って、最大限に性能を活かしていきましょう



鞭は手首で振る

短鞭の場合

短鞭は馬の肩のところに当てて使います。
当てたときに大きな音が出ますが、音から想像するほどの痛みは与えません

この時によく見るのが肘から先を動かして鞭を当てるやり方。
残念ながらこの方法では音も鳴らず、プレッシャーも弱く、ちっとも効果がありません。

肘は固定して手首のスナップで鞭を当てるようにしてください。



長鞭の場合

長鞭は馬のお腹の後ろ側、お尻の方に使います。
こちらは当たれば普通に痛いので、軽くちょっとだけ当てて馬に気付かせる感じです。

基本的には自分(乗り手)の太腿に添わすように持っておき
使うときに少し肘を開いて、手首のスナップを軽くきかせるようにすると
不必要な刺激を馬に与えずに済みます。

ただし、鞭自体も長くしなりやすいので
騎乗中の手が安定しない人が持つと鞭が当たりっぱなしになる可能性が高く、危険です。


まとめ

鞭は人間が使える最終手段

鞭を当てたら馬が可哀想……という感覚から中途半端に鞭を使っていくと
逆に馬に与える痛みの総量が、どんどん増えていってしまいます

なぜ鞭を使う必要が出てきたのか
自分が今持っている鞭はどのようにして使うものなのかをしっかり理解して
一回の使用で、最大の効果を発揮できるようにしましょう

脚と鞭をどのように関連させていくかについては
また別の記事で解説していくので、楽しみにしていてください!


【YouTube紹介】

動画で確認してもらうと、鞭の振り方を一連の動きとして理解できます。
ぜひこちらの動画もご覧ください。

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