上手い人は、鞭を使わなくて済むように鞭を使う
どうも、馬ーテンダーです。
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前回、前々回と鞭の意味や、使い方を解説してきましたが
同じように鞭を使っても、鞭が効く人と効かない人がいるのは何故なのか。
馬の扱いが上手い人が持つ「鞭を打たなくていいように鞭を打つ」意識について
詳しく解説していきます!
Table of Contents
鞭を連発しなくていい鞭の使い方
鞭はどんな状況で使うものか【おさらい】
自分が持ってる最強の脚を使っても、どうしても馬が動かない。
鞭はそういう場合の最後の手段として使いますよね。
しかし、一度鞭を使って馬が反応してくれればよいのですが
動いてくれなかったときはどうするでしょう。
また最強の脚を何度も入れて、繰り返し繰り返し鞭を打って……
このサイクルを繰り返していくほど馬は刺激に慣れてしまい
どんどん動かなくなっていきます。
上手い人は脚も入れていない?!
馬の扱いが上手い人を見ていると
強い脚も何もせずに、馬がスッと動いているように見えます。
これは最強の脚と鞭でどうにか動かす乗り方の、対極にある乗り方ですよね。
なぜこんな事ができるかというと
最弱の合図と鞭を関連付けているからです。
軽い舌鼓、軽い踵の脚……そういった最弱の合図でも
その後ろに強い鞭が控えているのを馬がちゃんと知っているから、
馬も「軽い合図のうちに動いておこう」と判断してくれる。
だから外からは、何もしていないのに馬が動くように見えるのです。
弱い合図の次に鞭を使う
自分が出せるプレッシャーの強度を 0(脱力)~ 10(最強)と考えたとき
多くの人は1くらいから順番に強度をあげていって、10に到達してく感じだと思います。
ところが、馬の扱いが上手い人は 1、2 あたりで反応しなければ 3 ~先はすっ飛ばして
さっさと最強の10=鞭を持ってきます。(毎回やるわけではない)
これが「最弱の合図の後ろに強い鞭が控えている状態」です。
自分の持っているプレッシャーの強度 3、4 を無視したら鞭がくる!と馬に認識させる。
そうすると馬は 1、2 あたりで鞭を連想するようになるので
実際に鞭を連打しなくても、最初の合図でスムーズに動き出すようになります。
「パブロフの犬」の実験において
餌とベルの音を同時に受け取り続けた犬がベルの音だけで涎を垂らすようになったように、
軽いプレッシャーとそれを無視した後の鞭を関連付けることで
結果的に、鞭を使わなくても素早い反応を得られるようになるのです。
まとめ
最弱の合図と鞭を関連づける
最初に、最弱の合図を無視したら最強の鞭がくる!をしっかり認識させることで
鞭を使わなくても、馬が「動かなければ」と判断するようになります。
徐々に上げられるプレッシャーは馬に刺激への耐性を与えやすいもの。
次に乗るときからは「自分の中の軽い合図→馬が無視したら鞭」も試してみてください。
最初にはっきりこちらの強い意図を示す(=鞭を使う)ことが
結果的に、鞭を使わないで馬に指示を通していけることに繋がります。
人にも馬にも負担のない乗り方をマスターしていってください!
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