裏掘りの時、馬が自分から足を上げる方法

どうも、馬ーテンダーです。

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裏掘りをする際に、人の肩で馬を押して足を上げさせると教わった人も多いと思います。
しかし実は、指2本で馬が自分から足を上げるようになる方法があるのです。

馬が自発的に足を上げるようになれば
人が強制するものが減って、馬との円滑な関係にもプラスになりますよね。

今回は馬が自分から足を上げるようになる方法を解説します。



無理やり足を上げさせる時、何が起きているか

そもそも馬の足が1本上がるということは、
馬が重心を移動させて他の3本の足で体重を支えるということです。

つまり人が無理やり馬の足を上げさせる時は
人の肩で馬を押して、馬の重心を動かしています。
 

ただし馬には、指先などの「点」で受ける刺激は避けやすく
手のひらなど「面」で受ける刺激は押し返すという習性があります。

人の肩は「面」なので、肩で押すと馬が押し返して寄りかかってくることも多いですし
何かの拍子に馬が人の足を踏んでしまう可能性も出てきますね。

 

馬が自分から重心を動かすように導けば、
馬自身の選択として足を上げるので、人が強くプレッシャーをかける必要もありませんし
人間に寄りかかってくることもないので安全性も高まります。


馬が自分から足を上げるようになる方法


・腱をつまみ、重心移動したら即離す

①腱の部分(下図の赤丸付近)をつまむように持ち、ぐーっと力を加えていく
②馬が少しでも足を動かす(重心を移動させる)そぶりを見せたら、すぐに腱から手を離す

①②を繰り返していくうちに馬は「足に違和感があったら足を浮かせたらいい」と学びます。

裏掘りする時は、馬が足を上げたタイミングで持てばOK!
馬は予備動作もしっかり見ているので、
人が横でしゃがみ込むだけで足を上げるようになることもあります。


・いつまでも踏ん張る馬の場合

時々、腱に力を加えられても意地になって踏ん張る馬もいますが
そういった場合は、後ろに一歩下がらせるなどして仕切り直しをしましょう。
 

馬が意地になっているからといって、人も意地になってつまみ続けていると
「人につままれても馬は動かなかった」という時間が長くなるので
馬にとっては「人に勝った=つままれても動かなくてもいい」という認識になってしまいます。
 

後ろに一歩下がらせれば自然と重心は移動するので、足を上げるきっかけにもなります。

馬が自分から足を上げるきっかけとしては
人の肘を使って、膝カックンの要領で馬を軽く押すことも有効かもしれません。
その場合は下図の矢印付近を押してみてください。

 


結論

指2本の刺激で、馬は自分から足を上げる

足を上げさせることに限らず、馬が自発的に行動できるように教えられれば
人も馬もお互い楽に、安全に動くことが出来ます。
そしてその基本は、メリハリのついた適切なプレッシャー&リリース。

馬が自分から足を上げる為には

①腱をつまむ
②馬が重心を少しでも動かしたらすぐに離す
※ 馬が踏ん張ってしまったら、一歩動かしてリセット

これを繰り返してください。

楽でしかも安全な裏掘りの方法、マスターしてもらえたら嬉しいです!


【YouTube紹介】

腱のつまみ方や膝カックンの要領に関しては、動画が分かりやすいと思うので
ぜひこちらの動画もご覧ください。

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