曲がらない馬の対処法

どうも、馬ーテンダーです。

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「馬が曲がってくれない」問題は
誰もが乗馬初期、また速歩駈歩を始めたての頃に体験したことがあるはず。

曲がらない理由も、その対処法も色々あるのですが
今回は「曲がり始めの一歩目をスムーズに出す方法」を2つ解説します!

 


顔だけ曲がって馬体がついていかない問題

蹄跡を外れて曲がろうとするときに
手綱操作で馬の顔は曲がりたい方向を向いているのに馬体が蹄跡から外れない、
というパターンをよく見かけます。

馬は蹄跡を辿ることに慣れていますし
馬の視野は350度あるので、顔の向きが変わってもそれまで進んでいた方向を見て歩ける。
だからこそ起きてしまう問題です。

 

基本的に馬のフォームは「馬のお尻から頭まで真っすぐ」なのが一番いいので
曲がる時も、車が車線変更をする時のように
馬を直線に保ったままズレるように曲がっていくのが理想的です。


曲がり始めの一歩をスムーズに出す2つの方法

馬を真っすぐに保ったまま曲がるためには、曲がり始めの一歩が非常に重要です。

2つの異なるアプローチ方法を解説するので
常歩で、他の人と喋りながらでもできるくらいにマスターしてみてください。

そうすれば速歩・駈歩でもスムーズに曲がれるようになってしまいますよ!

 

対処法①馬の顎をひいて、肩を押す

馬の首だけ曲がっている状態とは、
内手綱を引っ張ったけど馬が顔を内に向けるだけで曲がる素振りがない状態です。

この時、馬頭と馬体はそれぞれ馬の中心線上に揃っていません。

そこで馬の顎をひいて外側の肩を押して、一直線上に揃える方法があります。

 

STEP1:外側の手綱を自分の鳩尾の方に引いて、馬の顎をひく

曲がってる首を馬体の中心線の方に戻すために馬の顎をひいていきます。
鳩尾の方に外手綱を引いてハミを斜め下方向に入れていきましょう。
ちなみに手綱を横に引いてしまうと、顔の向きは変わりますがSTEP2が出来なくなってしまいます。

 

STEP2:手綱を馬の外側の肩にかけて壁を作る

首だけ曲がっている=外側の肩が前に出ているということなので、これも同時に直していきます。
STEP1で手綱を引くときに外側の肩を手綱で押し戻して、姿勢が直るまでそのまま押さえ込むイメージです。

これは、馬が顎をひいていないとできません。

このように「手綱でテンションをかけて、その方向に行かないようにする」ことを「壁を作る」といいます。

 

STEP3:作った壁をキープしたまま、斜めに誘導していく

顎をひいて肩を押さえて、馬が「壁」の中で真っすぐになったら
馬の顔が正面を向いたままのハミのテンションを維持しながら、斜めに誘導していきます。

既に馬の身体のパーツは中心線上に揃っているので
手綱で馬が進むべきレールを作って、両方均等に前進気勢をつくるように脚をいれれば
そのレールに沿って進んでいきます。


対処法②曲がりたい方向とは反対向きに顔を向ける

馬には「顔を向けた方向とは反対の方向に進みやすい」という性質があります。
この馬の性質を使って曲げていく方法もあります。

 

STEP1:曲がりたい方向と反対向きに少しだけ馬の顔を向ける

馬の顔を向ける側(曲がるのとは反対側)の手綱は短めに、
曲がりたい方向の手綱はダランと緩めて持ちます。

馬は正面よりも曲がりたい方向には顔を向けられない、という状態です。

 

STEP2:外側から脚をいれる

馬が顔を向けている方向=曲がりたい方向の外側から脚を入れていきます。

すると馬は、外側に首を曲げているうえに外側から脚がはいったことで
内側(曲がっていきたい方向)に自然と進んでいきます。


結論

中心線上に揃えて誘導するか、馬の性質を使うか

対処法①は馬の身体を真っすぐに整えてからレールを作ることで
馬が一歩踏み出しやすくする方法です。

対処法②は馬の性質を利用して、進みたい方向に動きやすくする方法です。

 

どちらもただ引っ張るだけではなく、
馬が曲がりやすい状態を作っていることに注目してください。

人によってやりやすいアプローチ方法は違うと思うので
ぜひそれぞれ試してみて、自分に合ったものを見つけていってくださいね!


【YouTube紹介】

特に対処法①の顎のひきかたに関しては、動画で確認してもらえたらと思います。
ぜひこちらの動画もご覧ください。

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