かかとの向きを意識する【停止のポイント②補足】

どうも、馬ーテンダーです。

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かかとを下げることで重心を下げられる、馬の前足をロックできるというのは
前回の記事『停止する時のかかとの使い方【停止のポイント②】』で伝えしたとおりですが、
みなさんは「かかとの向き」をどこまで意識していますか?

前回お伝えしきれなかったポイントについて補足解説していきます!


自分の足を前に突っ張っても止まらない理由

「かかとを下げる」と言われたときに
進行方向に向かって自分の足を突っ張ってしまうケースをよく見かけます。

前回もこれは「重心が下がらないので、意味がありません」とお伝えしたのですが
なぜ重心が下がらないのでしょうか。

 

下図のように力の方向を考えてみるとわかるのですが、
同じ強さの力でも、力の向きによって下(馬の背中側)にかかる負荷は変わってきます

前に足を突っ張ってしまうと、進行方向に向かって押し出す力が馬に加わるので
馬が止まろうとしていても、むしろ惰性で前に進んでいきかねません。


体重は変わらないのに負荷が変わる?

でも力の向きが変わったからと言って、乗り手の体重が変わるわけじゃないし
負荷が変わるってどういうこと?と思われるかもしれません。

 

そこでちょっと考えて欲しいのが何か物が落下する時のこと。

1㎏のものを体重計に乗せても1㎏ですが、
10㎝上から体重計に落としたら、落ちた瞬間だけは1㎏よりも重たくなりますよね。

 

それと一緒で、普段の騎乗姿勢からかかとをグッと真下に下げることで
瞬間的に馬にかかる負荷を強く感じさせることができるのです。


かかとだけ下げ続けても馬は止まらない

かかとを下げたことによる瞬間的な重みの変化や
手綱を引かれたこと等の複合的な合図から、馬は「停止」を理解し、止まります。

しかし、かかとを下げて生み出した「重みの変化」は瞬間的なもの。
ずっと下げ続けていれば、馬が感じる乗り手の重さはすぐに元に戻ってしまいます

 

つまり「停止=かかとを下げる」に固執し、他の手を打たないでいると
馬は止まらずに歩き続けてしまうということ。

かかとを下げることは、停止の合図の第一段階として使い
上体を起こす、手綱を引くなどの他の手段も併せて使っていきましょう


まとめ

真下に下げて、瞬間的に重くする

普段の騎乗姿勢でもかかとは下げていると思いますが、
そこから更にグッと真下に下げることで
馬の背中にかかる負荷(=重さ)を瞬間的に強く感じさせることができます。

しかし、馬が感じる重みはすぐに普段通りに戻ってしまうので
かかとを下げて瞬間的に重くするのと同時に
他の手段も併せて、明確な「停止」の合図を馬に出していってください

 

次回は、停止のポイント③「後傾した姿勢を保持する」と裏技について
更に詳しく解説していきます!


【YouTube紹介】

前に突っ張ってしまったとき、かかとを下げ続けたときに何が起きるのか
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