リリースの重要性
どうも、馬ーテンダーです。
速歩発進するときに知っておくべきことについて呟いたTwitterはこちら
以前『リリースとは??【用語を解説!】』という記事で
あれもこれもリリースだ、という話をしました。
今回は「何故リリースがそんなに大切なのか」について解説します。
Table of Contents
リリースはプレッシャーと対
リリースはプレッシャーと対になっていて
プレッシャー(不快)とリリース(快適)両方が揃って初めて馬の学習が成立します。
例えば、馬が「蹴られたら常歩」を覚えるためには下記の2つが必要です。
・「腹部を蹴る」というプレッシャー
・常歩が出た後に「蹴るのを止める」というリリース
常歩が出たのに、乗り手がリリースせずに蹴り続けてしまうと
「まだ蹴られているのは何故だろう?」
「常歩するように指示されたわけじゃないのかな?」
と、馬は混乱し、どうしていいのか分からなくなってしまいます。
意識的にリリースすべき理由
①人間の感覚的な側面
プレッシャーとリリースは対なのでどちらも大切なのですが
乗り手はリリースを意識的に行ってください。
効く効かないは別にして
曲げたい、とガンガン力づくで引っ張ったり
走りたい、とバンバン蹴ったり
プレッシャーをかけるだけなら深く考えずとも、一定レベルまではできます。
一方でリリースのタイミングとリリースの仕方に関しては
ちゃんと理解して意識的にやらないと難しい。
蹴らない、引っ張らない=リリースという感覚だけでは
駈歩中のリリースや、常歩もリリースになることなどを落とし込めず
馬に誤ったメッセージを伝える事になってしまいます。
②馬はリリースで正解を知る
馬が「正解は何か」を覚えるためにはリリースが必須。
正解が示されていない=リリースが正しく与えられていないから
馬は指示を覚えられないのです。
与えられたプレッシャーから逃げる動きをした先にリリースがある、と馬に認識させ
「このプレッシャーが来たときは、この動きで逃げ切れる」と学ばせる。
タイミングやリリースの仕方が曖昧だと
どの動きで逃げ切れたのかがわからないままになるので
毎回適切なリリースを行って「これが正解」と馬を導くことが非常に重要です。
巻乗りの指示はどうする?
巻乗りをするとき、ずっと「曲がれ」の指示を出したままになって
描くラインが崩れてしまう……という人もいるかもしれません。
この先は完全に僕の肌感覚での話になってしまいますが
手足のバランスを確立できているかがポイントで
こういった症状が出る人の多くは、手綱だけで馬をコントロールしようとしていると感じます。
手綱だけで曲げようとするとプレッシャーが首から先に全集中するので
リリースすると「曲がれ」という指示は全解除になるし、
プレッシャーをかけ続けると、馬が意図通りに動かなくなってしまいますよね。
僕は腰の送りや、脚など色々な要素を使ってプレッシャーを分散しているので
手綱が「曲がれ」と指示を出し続けていたとしても
他の箇所で適宜リリースが行われているから、馬が混乱せずに動けるのだと思います。
脚などを使いながら巻乗りするのが難しいと感じる場合は
以前の記事『巻乗り/輪乗りが上手にできるためのコツ』を参考に
多角形を描いてリリースのタイミングを掴んでいってください!
まとめ
正しいリリースが馬を導く
馬はプレッシャーを受けたときではなく、リリースされたときに学習します。
正しいタイミングでリリースすることを意識して
「このプレッシャーには、この動き」と覚えさせていきましょう。
タイミングを理解するには経験も大切なので
巻乗りの例のように、自分がタイミングを掴めるような工夫も取り入れるといいと思います。
ぜひ、馬との円滑なコミュニケーションを取っていってください。
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